ロンドンの一流雑誌記者のぼやき
一流ファッション誌の編集者でありながら、詐欺師のような気分だった。どのようにすれば読者が「全部を手に入れることができるのか。
つまり、ワーク·ライフ·バランスを保ちつつも成功を収め、心の健康を維持し、その一方で最新トレンドも押さえ、きらびやかな生活を送ることについて、日々記事にしている私。
でも現実にはまだ大学の奨学金の返済をしており、
毎日を乗り切るために相当な量のカフェインに依存し、睡眠薬代わりに白ワインを飲むような生活を送っている。
日曜日の夕方になるときまって仕事のことが頭をよぎり、胸が締め付けられるような感覚がする。
日ごとに目覚ましのスヌーズボタンを押すのが難しくなっていた。10年以上のキャリアを積み、苦労をしながら頑張ってきたけれども、やっとやりたかった仕事を任せてもらえるようになってもハッピーになったとは言えない。さらに忙しくなっただけ。
やりたいことができると、それを次の目標に設定した。ひとつの目標に到達しても、新たに目標が現れ、やりたいこと、必要なこと、やることリストはエンドレス、いつも疲れていた。
人生は一貫性を欠いていて、支離滅裂に思えた。一度にたくさんのことをしようとしていたけれど、常に後れを取っているように感じていた。
幸せってなんだっけ?